ルール
 バックギャモンのルールは簡単である。前にも書いたように2人でダイス(さいころ)を振って出た目だけコマを移動し、相手より早くすべてのコマをゴールすればよい。必要な道具は盤が一つ、コマが各15個、ダイスが各2個、ダイスカップが各1個、ダブリング・キューブが1個である。バックギャモンのボード(盤)はデパートかおもちゃ屋さんで3000円くらいからあるが、できたら大きめ(片面B4版くらい)のものがよい。
基本のルール
ボード
 最初の並びは右図の通り。白は矢印のようにBの地点(エースポイントまたは1ポイントという)からM、Nと進んでZポイントのゴールを目指す。黒はその逆にYポイントからスタートして左から右へ進みAポイントのゴールを目指す。
 なお、ボードは4つのブロックに分けてそれぞれに名前がある。この図のB〜Gを黒のインナーボード、H〜Mを黒のアウターボード、N〜Sを白のアウターボード、T〜Yを白のインナーボードと呼ぶ。
 スタート時に相手のエースポイントにある2個のコマ(B,Y)をバックマンと言う。自分のバックマンをいかにして脱出させるか、敵のそれをいかに阻止するか、ゲームの重要な見所である。
 この他に、H,Sのポイントをバーポイント、M,Nのポイントをミッドポイントと呼ぶ。ミッドポイントは味方のバックマンが脱出してくる中継地点となる重要な場所であるから、バックマンが脱出していないゲーム序盤において崩すべきではない。

 対戦する2人はダイス2個を一度に振り、その出た目に従ってコマを移動させる。例えば3−5が出たとすると一つのコマを8つ進めてもいいし(下図左)、二つのコマを一つはPポイントに、もう一つはRポイントというふうに進めてもよい(下図中)。または二つのコマをWポイントに集めてもかまわない(下図右)。ただし相手のコマが2個以上あるポイント(これをブロックポイントという)には進められない。跳び越すことは自由である。
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 ゾロ目の場合は、出た目を4回使用できる。例えば5−5が出たとすると、一つのコマを20進めても、あるいは四つのコマを各々5ずつ進めても、二つのコマをそれぞれ10ずつ進めても、はたまた一つのコマを10、他の二つのコマを各々5ずつ進めてもかまわない。

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 相手のブロックポイントには進めないが、逆に進めたいポイントに相手のコマが一つしかない場合(これをブロットという)、そのコマを振りだしに戻すことができる。これをヒットといい、ヒットされたコマは中央のバー(Bar)に置き、相手はこのコマが復帰するまで他のコマを動かすことはできない。

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 仮に白がヒットされたとすると、白の手番の時に出たダイスの目に従い、B〜Gのポイントにコマをもどす。ただし復帰しようとしたポイントにすでに相手のブロックがある場合は戻れない。
 右図のような場合、白は1の目を出さない限り戻れないのでパスと同じになってしまう。もしもBのポイントも黒のブロックがある場合、クローズアウトといって、白はダイスを振る権利も無くなってしまう。

その他の規定
★1カ所のポイントにはコマを何個置いてもよい。

★コマは後ろには進めない。

★自分のすべてのコマが自分のインナーに入らないとコマを上がりにすることはできない。
 すべてのコマを自分のインナーに集めることをベアリングインと言い、その後コマを上げることをベアリングオフと言う。

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★ダイスの目は合計して使ってはならない。
 1個のコマを連続して進める場合、必ず1つずつダイスの目を動かさねばならない。例えば右図の場合、白に5−4の目が出たらBポイントに居る白のコマは5も4も相手のコマにブロックされているので、たとえ合計9のポイントが空いていても動くことはできない。
 またこの図のように5も4も両方のダイスの目がどこにも使えない場合は一手パスと同じことになる。

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★2個のダイスのうちどちらか一方しか使えない時は大きい目のほうを使う。
 例えば右図の場合、白が5−6を出したとするとHのコマを動かすしかないが、どちらかしか動かせないので、大きいほうの目、6を使うことになる。

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★動かせる目は必ず使わなければならない。
 右図で白が6−3を出したとすると、6が使えないので3だけ動かせばいいように見える。しかしMのコマを3動かせば次に6も動かせる。こういうようにその動かし方しかないものをフォーストムーブと呼ぶ。強制的なムーブという意味だ。

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 フォーストムーブは好むと好まざるに関わらず必ずそう動かさねばならない。
 右図の場合、黒が4−3を出したとすると、2個のブロットができてしまい、次に白からかなりの確率(20/36)でヒットされるチャンスを与えるがしかたがない。
 なお、この図の白のブロックは6列並んでいる。こういうブロックをプライムと言い、プライムを作ることはバックギャモンの重要な戦法の1つである。(後述

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 また、右図の場合も黒は6−3で、Fのコマを6で上がりにすれば3の目は使えないのでFのコマだけ動かせばよさそうに見えるが、Fを3動かせばEで6の目を使える。これもフォーストムーブである。
 なお、この図の白のインナーはすべてブロックされている。こういうクローズアウトの状態で、相手のコマをヒットした場合には相手はダイスを振ることもできない。こういうブロックを作ることも重要な戦法の1つである。

勝ち方の種類

バックギャモンは相手より早くすべてのコマをゴールすればよいゲームだが、勝ち方は3種類ある。
【1】普通の勝ち
 コマを全部上がりにした時、相手が1個でもコマを上げていれば勝ち点1。
【2】ギャモン勝ち
 コマを全部上がりにした時、相手がまだ1個もコマを上げていなければ勝ち点2。
【3】バックギャモン勝ち
 相手のコマが1個でもまだこちらのインナーにあるうちに全部のコマを上げれば勝ち点3。

勝ってもらえるポイント数(ボード上のコマの位置をあらわすポイントとは異なる)はダブリングキューブの数に勝ち点を掛け合わせる。キューブの賭け点が1のゲームならギャモン勝ちをすれば2ポイント、賭け点2のゲームなら4ポイント貰えることになる。


★ダブリングキューブ
 ゲームのスタート時点ではキューブの数字は1であるが(実際には便宜的に64を上に向けて置く)、スタートした以降は双方どちらからもダブリングキューブの賭け点を2倍にできる。
 優勢になったと判断した相手がキューブの賭け点を2倍にして差し出せば、差し出されたほうはその賭け点で不利なゲームを続行するか、当初の賭け点を失ってゲームを降りるかの選択をすることになる。もしもゲームを続行して負ければ2倍のポイントを失うことになる。しかし一度ダブリングキューブが動けば、次にキューブを使う権利のあるのはキューブを受けたプレイヤーとなる。相手はいくら優勢になってもさらにキューブを使うことはできない。もしもその後のゲームでキューブを受けたプレイヤーが逆転して優勢となれば、こんどはキューブを倍にして差し出すことができる。こうしてキューブが動くたびに賭け点は倍々と増えていくのでキューブを受けるか、あきらめてゲームを降りるかの判断は重要である。
 なお、ゲームスタート時に双方が1個ずつ振ったダイスの目がゾロ目の場合、オートマチックダブルと言って自動的にダブリングキューブを2倍にするルールもある。スタート時の賭け点が自動的に2倍になるだけで双方のキューブを使用する権利は変わらない。このオートマチックダブルを採用するかどうかは両者の取り決めによる。トーナメントなどでは採用されない。

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