上がりのテクニック

1、ノーコンタクトのベアリングイン
2、ノーコンタクトのベアリングオフ
3、クローズアウトのベアリングイン・オフ
4、エースポイントゲームのベアリングイン・オフ

1、ノーコンタクトのベアリングイン

 お互いのコマがすれ違ってヒットチャンスの無くなったランニングゲームとなれば、できるだけ早くコマを自分のインナーボードに集めなければならない。
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 図で白は3−4を出した。できるだけ早くコマをインナーに入れるためには、コマを1つのボードから隣のボードへ最短で進めることである。図ではK→N、P→Tと隣のボードへクロスオーバーして進めなければいけない。

 もしもクロスオーバーとして使えない目の場合は、アウターボードに居るコマをインナーボードに近づけるように動かすのが原則である。

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 図の場合は黒の勝ちは動かない。それどころか白はギャモン負けになる可能性もある。
 ここで白に1−6が出た。こういう場合、漫然とK→Q→Rと動かしていると、次に黒にゾロ目が出ないとしても、その次の白に1の目が出たら上がることができずギャモン負けになってしまう。
 ここでは、1の目をX→Yと使うべきところ。こうすれば白に1−2が出ない限り上げることができる。次に黒にゾロ目が出ないとして、ギャモン負けの確率が10/36から2/36になるのであるから大きな違いである。
 ギャモン負けを逃れることは1ゲーム分の負けを逃れるのに等しいわけで、こういう状態でのムーブに敏感になる必要がある。

 その他の場合、ベアリングインは原則としてインナーボードのハイポイントへコマを平均的に集めることを目的とする。どれかのポイントにコマが集中するとその後のベアリングオフでダイスの目を無駄に使うことになるからである。


2、ノーコンタクトのベアリングオフ

ベアリングオフでは、上げられるコマは必ず上げるのが原則である。しかし例外もあるのがバックギャモンの面白いところ。ここでは原則に当てはまらない例外について述べる。
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 図で1ゾロが出た。どう動かしたら正解か考えていただきたい。

 この場合、正解はT→U(2個)、V→W、Y→上がり、である。WとYの2個を上げた場合と比較すると、Bancoranさんのベアリングオフ早見表によれぱ、前者の平均ロール数が5.27、後者はコマ数が1つ少ないにもかかわらず5.31と多くなる。

 ダイスの目が平均して出るとすれば、コマを均等に配置することに注意すべきである。またベアリングオフの後半になるとコマの残り数が偶数個になるほうにより注意する必要もある。

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 上がれない目が出た場合も細心の注意が必要である。
 図で白は4−2を出した。2の目では上がれないが、どうするのが正解であろうか。

 もし下図左のようにV上がり、W→Yと動かせば、次に2が出た場合コマを上がれなくなる。ここでの正解は下図右のようにV→X、W上がりと、2の目を先に使うことである。このようになれば次からはほぼ3回で上がりきることができる。

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 相手があと2回で上がりきる局面ではこれまでとは異なった考え方が必要になる。

 図の黒はゾロ目が出ないとしてもあと2回で上がりきる。ここで白に3−1が出た。白が勝つにはこの次にゾロ目を出すしかない。そのためにここでのムーブは重要である。
 普通にVのコマを1個上げると、次に5ゾロ以上が必要になる。正解はW上がり、U→Vである。こうすることにより、次に4ゾロ以上で勝つことができる。

 このようなわずかな差の積み重ねがバックギャモンでの勝率を左右する。漫然とコマを動かさぬようにしたいものである。


3、クローズアウトのベアリングイン・オフ

 相手のコマをヒットした状態でのベアリングインからオフの基本的な考え方は、大きいゾロ目が出ても安全であるようにすることである。

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 図で白が3−5を出した。黒のコマをヒットしているのでブロットを発生させないようにする必要がある。ここでは矢印のようにムーブするのが良い。こうすれば次に危険な目は無い。O→T、S→Vとベアリングインを急ぐと、次に6ゾロ、5ゾロ、6−5でブロットができる。

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 ベアリングインしたあとも危険な目を残さないように注意する。どうしても次に危険な目が残る場合はその確率をできるだけ少ないようにしなければならない。

 図で白に6−1が出た。どんなムーブをしても次に危険な目は残る。しかしここでT→上がり、Y→上がりとすると、次に5ゾロ以外に6の目が出ればすべてブロットを発生する(確率12/36)。それに対して図のようにT→上がり、T→Uとすれば次に危険な目は6ゾロ、5ゾロだけである(確率2/36)。

 ベアリングオフでは、ハイポイントとその隣のコマの合計数が偶数になるようにする。そうすれば次に危険な目は無い。そうできない場合はハイポイントのコマを偶数になるようにするのが基本である。


4、エースポイントゲームのベアリングイン・オフ

 自分の1ポイント(エースポイント)をブロックされているエースポイントゲームでは、これまで述べたこととは異なった考え方が必要になる。
 エースポイントゲームは望んでおこなうものではないが、もしもピップ数が大差で、エースポイントにあるブロックがゲームの最後まで保たれているならば、上がりにするほうがブロットを発生する確率は90%以上ある。もっとも、ブロットが発生したとしてもたいていは特定の1つの目でのみのヒットチャンス(31%)となるから90%×31%の単純確率である。また、ブロックしている側はギャモン負けになる可能性もかなりあるわけで、どのへんで普通の負けを覚悟するかどうかの選択を迫られることになる。

bgbord47  図は黒のエースポイントゲームである。
 ここで白に3−2が出た。この場合、ハイポイントのコマをQ→Vと進めると(下図左)、次に6−5,6−4,6−3でブロットができる(確率6/36)。ここは一見危険に見えるがS→V、S→Uとプライムを崩すところである(下図右)。黒から6−2でのインダイレクトショット(確率2/36)が残るが、次に白には危険な目は無い。
 注意すべきは下図左の場合はブロットができればダイレクトショットとなることと、次にブロットができないまでも1−3,1−4,1−5が出ると危険な形になることである。

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 図で白に3−4が出た。V→上がり、W→上がりとすると、次に6−5,5−4でブロットができる(4/36)。特に6−5では2個のブロットが発生する。
 ここは上がりを急がず、T→X、T→Wとするところである。こうすれば次に危険な目は6ゾロと5ゾロのみとなる(2/36)。

 エースポイントゲームをされている側のベアリングオフでの考え方は、大きいゾロ目でのブロットの発生もさることながら、2個のダイレクトショットができる確率を少なくすることである。

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